
日本各地には、食べるだけで開運になるとされるお菓子がたくさんあります。
そんなお菓子の中から、今回は香川県の「おいり」をご紹介したいと思います。
始まりは戦国時代。完成までに1週間かかる伝統菓子。
「おいり」の始まりは、天正15年(1587年)ごろ。当時の丸亀城主に姫君のお輿入れが決まり、お百姓さんがお祝いとして五色の煎ったあられを殿さまに献上したことに端を発すると言われています。お祝いのあられを城主が大変気に入り、ご褒美を贈ったとされ、香川県でおめでたい席では五色の「おいり」を贈るのが習わしになったとか。今では、結婚、出産、ひな祭り、新築祝い、開店祝い、長寿のお祝いの席でも、よく目にする伝統菓子のひとつとなっています。


「おいり」は原料のもち米を蒸してから、乾燥、釜煎り、味付け・色付けなど、完成までに1週間もの月日を費やすのだとか。そんな手間と時間をかけて作られる「おいり」の中から、まずご紹介するのは、かがわ県産品コンクールで知事賞を受賞した『白わくおいりと鯛』という商品。
その名の通り、白い箱の窓からはカラフルなおいりとピンクの鯛がお目見え。しかも、鯛の中にはポン菓子が入っていて、振るとカラカラと音がする楽しい仕掛けがあるんです。その歯触りはカリッとしていて、口に入れるとスッと溶ける…。なんとも不思議で、幸せな気持ちになれるお菓子です。
- 商品名
- 白わくおいりと鯛
- 価格
- 488円(税込)
- お店
- 菓子工房 遊々椿
- 日持ち
- 製造から3カ月程度
100年以上作り続けている、老舗のおいり。
次にご紹介するのは、大正時代に創業したおいりの老舗「則包商店(のりかねしょうてん)」のもの。特徴は光を浴びて輝く真珠のようなツヤ! 乾き具合でふくれ方が変わり、色や形に影響するとされる「おいり」。こちらでは長年の経験で培った職人の勘を駆使して、ツヤツヤでかわいいおいりを作りだしています。
いただいてみると、ほとんど噛む力がいらないくらいサクッサクで軽い食感。…と思ったら瞬時に溶け、後に残るのは優しい甘みとお米の風味。
デリケートな形状なので持ち運びに気を遣いますが、それでも香川土産として買って帰りたい銘菓です。
- 商品名
- 見送り用おいり
- 価格
- 250円(税抜)
- お店
- 則包商店
- 日持ち
- 製造からおおむね3カ月程度
香川県の「おいり」、いかがでしたでしょうか?
これからも食べれば幸せ、食べれば幸運を呼ぶとされるお菓子を探して、ご紹介していきたいと思います。